● 正常化  そして新たな発進へ ●
 あたかも「(証拠は提示しないけど、)これが真実だ!」とする、支持をを得る事が出来なかったwebサイトへの投稿以降、東北新社の著作権表示適正化もあって、また、2004年が宇宙戦艦ヤマト放送開始から30周年という節目の年でもあって、宇宙戦艦ヤマトを取り巻く環境は正常に戻りつつあります。
 
 過去にあった西崎プロデューサー排除の動きも、30周年企画の一つである過去に発売された音楽コンテンツの再発版で、宇宙戦艦ヤマトの魅力を構築する重要な一部である音楽面でのプロデュースに、西崎氏の役わりが重要であった事を改めて示される事となり、氏を排除するような動きは現在はみられておりません。
 また、東北新社(他)と西崎プロデューサー側のいくつかの訴訟も、宇宙戦艦ヤマトの新作や、宇宙戦艦ヤマトを利用した新たなコンテンツ制作の為に、発展的・進歩的な大局にたって解決がなされました。これは当時者の利益に成るだけではなく、宇宙戦艦ヤマトのファンにとっても利益に成ります。(PSゲームソフトの発売)
#裁判結果の考察
 
 しかし2005年の春において、多少の不安も残っています。
 それは、宇宙戦艦ヤマトの世界を元にした、新たに構築されたコンテンツ(新作アニメ)が今も存在していない事です。#松本氏の漫画本では存在している。
 その新作アニメは今現在、西崎プロデューサーの関連企業であるエナジオ社から企画は出るものの、東北新社との兼ね合いで実現には至っておりません。(2005年5月6日時点で、幾つかの企画は進んでいるようです。)
 新作を作る権利を持つ東北新社も、独自に新作を製作する能力はありません。過去の宇宙戦艦ヤマトスタッフを起用するか、完全に新たなスタッフにするか・・・。松本零士氏と新作製作協力を約束した過去の事情もあり、松本零士氏を外す訳にもいかないでしょう。かといって今日までの「原作者表記」「東北新社ぬきの(表向きは勝手に)新作製作」など様々な問題、そして松本零士氏・西崎義展氏間では“一部有効”な和解内容も存在し、本家の新作はなかなか飛び立てない状態にあると思われます。
 
 問題は残るものの、当事者間で十分な話し合いを持って発展的に事を進めれば、きっと解決の方向に向かうと思います。
 そうしていただかないと、ファンとしても困ります。ファンの中には、現在も和解書文面の良い所取りをして、デタラメを流布している方々もいますが、松本零士氏を紹介する公の文面などでも、昔のような「アニメーション宇宙戦艦ヤマトの原作者」などと新たに表記している所は見当たりません。
 先日も広島県呉市の通称“大和ミュージアム”に行ってきましたが、そこで配られた広告チラシには、「大和ミュージアム名誉館長 漫画宇宙戦艦ヤマト作者 松本零士」と書かれていました。非常に妥当な表記です。
 実の所、呉市には再三にわたり私から「宇宙戦艦ヤマト原作者 松本零士」との表記は間違いである旨を伝えており、「漫画宇宙戦艦ヤマト」なら問題にならない(正確には問題あるかもしれませんが。)と助言した経緯があり、その私の助言を汲み取ったとは思えませんが、実に誠意ある対応と感じました。
 こうした著作者・原作者表記の問題は、既に当事者間での話し合いは大枠で決まっているのでしょう。それを私達ファンがいまさら証拠を示せない物語でゴタゴタ言うのも間違いです。もっと未来に目を向けて、ヤマトの船出を喜び合いましょう。
 
 一部にあった「松本派・西崎派」とのくだらない表現を使いますが、西崎派の人間は、松本先生が宇宙戦艦ヤマトの成功に絶対不可欠の人物であったことを知っています。松本ワールドの精神にも、感銘を受けています。彼を、憎いなどとは思っていません。そしてこの気持ちは、西崎プロデューサーも同じと伺い聞きます。
 
 今までのヤマトの航海と、これからの航海に、共に想いを馳せていければと願っています。

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 そして2009年12月12日
 西崎さんの「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」は、宇宙戦艦ヤマトの正式な続編作品として全国ロードショーされました。

 新たな歴史の始まりです・・・。

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「宇宙戦艦ヤマト」の
著作権者・原作者は誰か?

H14. 3.25 東京地裁 平成11(ワ)20820等 著作権 民事訴訟事件
として争われた民事訴訟。

西崎義展氏がアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の著作者人格権を侵害し、松本零士氏の名誉も傷つけたとして、松本氏が訴えた。
これに対して西崎氏は、自身が「宇宙戦艦ヤマト」の著作者であることの確認を求めて反訴した。

裁判の大きな争点としては、「宇宙戦艦ヤマト」を創作したのは誰か?と、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の大元となる『原作』は存在するか?があり、1審判決では西崎義展氏の主張が認められた。
名誉棄損に関しても、松本零士氏には「名誉毀損となる理由が存在しない」と退けられた。