台風による交通の乱れはありましたが、会場となる倉敷は朝から晴れ、最高の日和となりました。
私は無謀な休日申請だったため、早朝から会社に出勤、引き継ぎを終えてから一旦帰宅。その道すがら、文化センターを下見に行きましたがそこでびっくり!「ヤマトクルー
上映会」の立派なのぼりが!
もっと手作りじみた物を想像していたので、これには思わず写真をパシャリ。
数名のクルーと食事をした後、13時少し前に会場に到着。
建物自体は古いのでしょうが、1000人近く収容できるホールだけあって、堂々としたロビーに心もウキウキします。
受付では はっしーゼロフォー様他、キレイどころクルーがお出迎えで、公開当時の前売券デザインを再現した立派な入場券(?)をいただきました。
ロビーには多くのお子さん(小学生およびそれ以下?)がいます。
はっしー様のお子さんは、一目で分かりましたね・・・。
また当時のポスターや書籍など、非常にきれいな状態のものが展示してありました。
ニクイ事に、「ご自由に見て下さい」との但し書きが・・・貴重なコレクション、破損とか怖くて「手を触れないで」と私なら書きそうですが、はっしー様の心遣いがこの辺りにも伺えます。
そして上映までの時間はお決まりの名刺交換。
名刺が無かったクルーにはその場で作ってくれる大サービスのはっしー様。
名刺1枚で、人と人との距離が縮みます。
過去のオフ会で面識ある方との再会、初めてお会いするクルーの方々、各々会話がはずみます。
ただ今回の上映会、クルーの為の上映がメインではない為、一般の方やお子さんが多く来場されています。その方々に「変な集団(笑)」に見られないよう、テンションを抑えての懇談でした。
そしてホールへ。
はっしー様の挨拶です。
今回の上映会、その趣旨について語ってくれました。
テレビでは無く35ミリフィルムを大画面で自分の子供に見せたい・・・そんな父親の息子への愛情が今回の上映として実現し、せっかくならファンにも観てもらいたい・・・ヤマトのテーマに負けない位、素晴らしい「愛」です。
そんなはっしー様の「愛」に便乗させていただいた私たちファン、当初はそれを知らず何かと「おせっかい」してしまいました。
上映開始。2005年9月以来の倉敷上映です。
音響は全く問題無しです。ホール独特の感覚があります。
正直なところ私はパート1とは違い「ヒーロー」化して完璧な人間になってしまっている古代に違和感があり、「さらば」はあまり好きな作品ではありません。
しかし、作品としては素晴らしいものであり、他のアニメとは「異質」な作品である事をあらためて実感しました。
画やドラマで物語を語るのではなく、音楽で物語を表現してしまう素晴らしさ!まるで古典的舞台芸術のようです。
そしてなにより、ラストの練りに練られた構成は見事としか言いようがありません。
西崎氏の思いがヒシヒシと感じてきます。
古代がユキと最後の戦いに臨むあたりからの、アニメ世界での「現実」なのか、すでに「精神世界」なのかを違和感なく観るものに誘わせる演出とドラマ、こんな作品が当時あったでしょうか?
絶妙にして完璧なるラストの「ヤマトより愛をこめて」のシーン、最小限のクレジットで、延々と同じ宇宙空間の画を流す演出、映画の余韻を味わえるニク過ぎる演出です。
今後も、語り継がれる作品である事に、誰も異論はないでしょう。
ただ気がかりな事は、フィルムの劣化です。
古い作品であり、諸問題でフィルムの保管本数は少ない事が予測付きます。
もしかしたら一般上映用のフィルムは1本のみ・・・ありえない事ではないでしょう。
縦スジは既に茶色に見えるまでに劣化し、一部シーンではフィルム全体に劣化による変色も見受けられました。
この状況は、マザーとなるフィルムが存在していないと仮定すれば、貴重な「文化遺産」の消失につながるゆゆしき問題です。
今後上映会がある事は嬉しい事でもありますが、フィルムはその都度傷つきます。
非常に難しい問題です。
(9)
記
「さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜」35ミリフィルム上映会
2010年8月12日(木)
14時開演
主催・実行:はっしーゼロフォー様
岡山県倉敷市 玉島文化センターホールにて
「さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜」35ミリフィルム
無料上映会私的レポ